インドネシアの会社形態

インドネシアの法人格

Nama 略語 形態 おおよその概念
Perseroan Firma Fa 無限責任提携 日本の合名会社に相当
Commanditaire Vennootschap CV 有限責任提携 日本の合資会社に相当
Perseroan Terbatas PT 有限責任 日本の株式会社に相当
Perseroan Terbatas Tertutup PT Tertutup 有限責任 非公開株式会社
Perseroan Terbuka PT Tbk 有限責任 公開株式会社
Badan Usaha Milik Negara BUMN 国有会社 政府保有の会社
Maatschap 無限責任提携

日本の資本など外国企業が、インドネシアに外資会社(PMA)を設立する場合に認められるのは、上記の、Perseroan Terbatas (PT.)設立か、法人格は持たない駐在員事務所の設立のどちらかに限られます。

 

外国資本に認められる会社形態

外国企業の進出方法はふたつ、Perseroan Terbatas (PT)設立か、駐在員事務所設立となる訳ですが、Perseroan Terbatas (PT)は出資元によって以下のように分類されて呼ばれます。

  • Perseroan Penanaman Modal Asing (PMA企業) 外国資本投資企業
  • Perseroan Penanaman Modal Dalam Negeri (PMDN) 国内資本投資企業

Perseroan Terbatas (PT)設立

日本の中小企業が現地に営業のできる法人を設立する場合、少しでも外国資本が入れば、Perseroan Penanaman Modal Asing, PMA企業として、Perseroan Terbatas (PT, 株式会社)形態による進出となるでしょう。(Perseroan Terbatas Tertutup、PT Tertutup( 非公開株式会社)。

PMA企業は、100%外国資本であることも可能の場合がありますが、その場合、営業活動開始から15年以内に、インドネシア法人あるいは個人に株式の一部を譲渡することが義務となっている点は、特に留意すべき点です。なお、ネガティブリストに、外国資本比率に上限が定められたものがありますので、留意して下さい。

 

Perseroan Terbatas (PT)設立の要件

  1. 株主が2人以上 (外国人、インドネシア人、個人、法人を問わない)
  2. 設立証書、設立認可申請書類、付属書類の作成
  3. 最低授権資本額IDR 50,000,000 内25%以上が設立認可までに引受資本額として払込む
  4. インドネシア官報公告

 

 

PMAのPT設立

上記、PT設立と設立の要件の規定は会社法によるものですが、「外国資本」は、投資法とBKPM(投資調整局)の指導に従って設立をすることとなります。インドネシアに外国資本としてPTを設立する場合の最低資本金額についての見聞を時系列に記します。

投資調整庁長官規則(2013年第5号)、及び、(2013年第12号)において、PMA設立のための最低投資金額を100億ルピア、うち払込資本金を25億ルピアとすることが明文化

2014年ごろ、知り合いの工場が既にインドネシアに進出、法人設立していて、彼らは「払込資本金を25億ルピア」を最低資本金額と指摘されて展開したのに、我々が工場設立を申請すると、BKPM担当官は「最低投資金額を100億ルピア」を主張して譲らない、一体どうなっているのか?という問合せを受けたことがあります。それが、この明文化された長官規則の文言をそのまま主張しているようでした。

 

2015年7月30日10時、大阪天満橋の帝国ホテル、インドネシアビジネスセミナー

BKPMフランキー・シバラニ長官から、投資環境についての説明がありました。その中で、問い合わせの多い質問のひとつに回答するということで、必ずしも全ての外資申請に「払込資本金を25億ルピア」を指導しているものではないという発言あり、「払込資本金を25億ルピア」以下でも受け付ける場合があり得ることを含意しているようでした。

2013年から2015年の間にインドネシアでPMA, PTを設立した日系企業には、確かに「資本金を25億ルピア」以下のところがあると個別の事例を漏れ聞きますが、だからといって、業態、規模、その他の指標で再現性のある一般論として主張できるものではないようです。

 

2016年11月、大阪商工会議所主催のインドネシア会計税務セミナー

「払込資本金を25億ルピア」というだけでなく、「最低投資金額を100億ルピア」であることが、現在、BKPMで強く指導されていると報告、説明されているようです。「最低投資金額を100億ルピア」とされることは、多くの中小企業のインドネシア投資を、明確ではあるけれど、強く制限するものになっています。

 

2017年7月、インドネシア、ジャカルタで、ローカル法律専門家の会合

  • 「投資調整庁長官規則」とは、一種の「内規」なのであって法律ではないこと
  • 投資調整局担当官によって、最低資本金額を「100億ルピア」と主張される場合と、最低資本金額が「払込資本金を25億ルピア」であると理解される場合との差異が、現実として存在すること

 

「ムシャワラ Musyawarah」の精神とは、ともすると、単純に、話し合いによる相互理解というように捉えられているようですが、求めているのは、単に相互理解ということだけでなく、異質の考えなど全てを同時に対応、解決できる、より統合されて、高次元の解決方法を探すことであることを言っていると認識すべきと理解しました。これは、とても意外な理解、気づきになりましたが、法律や規則の多くの文言が「一刀両断」的内容になりがちになる中で、インドネシア語の「ムシャワラ」という概念が、宗教的と捉えるのでなく、実に哲学的であり、人の想像の必要、それによって何か新しいものを創造しようという方向性を持っていることに改めて感動しました。

 

 

 

駐在員事務所

現地に法人を設立する必要ない場合、外国資本として駐在員事務所を設立することができます。駐在員事務所は法人とは見なされず、営業は認められません。本社が、既存のインドネシア企業と提携関係だけで業務を進める場合や、検品だけを目的とする場合などに設立されます。種類は三つです。

Perwakilan Perusahaan Perdagangan (外国商事駐在員事務所)

外国製品をインドネシア国内の会社、消費者にプロモーションしたり、製品販売、製品調達のための市場調査、提携先インドネシア企業への情報提供などが認められます。営業活動、輸出入業務を行うことはできないため、それらの業務には、インドネシアの代理業者を用いることとなります。

Kantor Perwakilan Persahaan Asing (外国駐在員事務所)

外国企業のインドネシア国内にある支社、子会社、関連会社を、監督、情報交換などのために設立されます。営業活動が行なえない、支社、子会社、関連会社の業務に関与できないなどの規制があります。

Perwakilan Badan Usaha Jasa Konstruksi Asing(外国建設サービス会社駐在員事務所)

外国企業である建設会社がインドネシアで業務を行なうための駐在員事務所です。

 

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